全国生物学コンテスト生物チャレンジ 2006 1次試験 問題(一部改変)

ダーウィンが提唱したもうひとつの進化論・性淘汰


 動物の雌雄には大きさや形態・色彩などの点で性差が存在することが多い。例えば、ゴリラでは雄の平均体重は雌の約1.8倍であり、シカやカブトムシは雄にのみ角がみられる。また、クジャクなどの鳥類では雄が派手な色彩をもつことが多い。
 アフリカの草原に住むコクホウジャクという鳥の雄は、雌よりはるかに長い尾羽が発達する。コクホウジャクの雄は縄張りをもち、そこへ訪れる雌に尾羽をなびかせて求愛する。雌はいくつかの縄張りを訪れ、その中から配偶者を選ぶと、その縄張り内で巣をつくり繁殖する。この鳥の雄が長い尾羽をもつように進化してきた理由を調べるために、下記の実験が行われた。

【実験方法】

繁殖期において縄張り内の繁殖巣の数がほぼ等しい27羽の雄を捕獲し、それらを任意に3つのグループに分け、以下に示すような処理を行った。

A. 尾羽を真ん中で切り取り、極端に尾羽を短くした。
B. 尾羽を真ん中で切り取った後、すぐに接着剤で貼り戻した。
C. Aのグループで切り取った尾羽を接着剤で継ぎ足し、極端に尾を長くした。

これら3つのタイプの雄をもとの縄張りに戻した後、各雄の縄張り内にできた雌による繁殖巣の数を調べた。

問1

下線部に示されるような性差が生じる原因について、
適切なものを2つ選べ。
(1)雄どうしは雌の獲得をめぐって激しく競争する。
(2)雌どうしは雄の獲得をめぐって激しく競争する。
(3)雌は配偶者を選り好みする。
(4)雄は配偶者を選り好みする。

問2

以上の実験結果から言えることとして、次のうち適切なものを2つ選べ。
(1)尾羽を切り取る際に加わるダメージは配偶者獲得に際してマイナス効果を及ぼす。
(2)雄の縄張り内の繁殖巣の数は、尾の短い雄では減少し、尾の長い雄では 増加した。
(3)尾の長い雄は、生存上有利なので雌に好まれる。
(4)雌は雄の尾の長さを基準にして配偶者を選んでいる。

解答 問1:1、3 問2:2、4
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